スマートビルにおける保全管理の考え方

給排水・水処理・衛生設備のメンテナンス、保守点検、清掃、工事を請け負います
ゼンシン株式会社です。

給排水・衛生設備の保全管理は建物の長寿命化や快適な生活環境の維持に欠かせない重要な業務です。
今回はスマートビルにおける給排水・衛生設備について、保全管理の考え方についてご説明します。

BEMS(ベムス:ビルエネルギー管理システム)をはじめとする、高度情報通信や自動制御、ビルオートメーション、リフレッシュコーナーなどの快適なオフィス環境が整ったスマートビルが昨今では多く建設されています。

これに伴い、建設保全の分野でも、従来の予防保全や事後保全だけでなく、設備の一生涯を通じて生産性が最も高くなるようにと、設計、建設、運転、保全を統括して生産設備の効率向上を図る、広い視野に立った考え方の
生産保全方式
が導入されています。

この生産保全(productive maintebance)はPMと略称されます。
設備の計画、設計、運転、維持、廃棄の全過程を通じて設備そのものの費用、設備の維持を図る一切の費用、および設備の劣化損失との合計を減少させることによって、生産の経済性を高めるための設備保全を言います。

生産保全は事後保全、予防保全の他に、

改良保全
設備を改良したり、設計にまで遡って是正措置をとり、設備の体質改良を図る設備保全方式〕
予知保全
設備に異常な状態が現れていないかを検出、測定、または監視して、劣化の程度が使用限度に達した時点で、分解、検査、部品交換、修理する設備保全方法〕
保全予防
設備保全の情報や新しい技術に基づいて、操作性、信頼性、保全性、安定性、経済性などが優れた設備の選定、調達や設計を行い、設備保全をしないで済む体制を目指した設備保全活動〕

などが加味され、そして補完しあって目的が達成されます。

スマートビルのみならず、保全管理の基本は品質管理の考え方、つまり、PDCAのサイクルをスパイラルアップしていき、より高品質な保全管理を目指すことが不可欠と言えます。

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