設備の故障と耐用寿命のお話し

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給排水・水処理・衛生設備のメンテナンス、保守点検、清掃、工事を請け負います
ゼンシン株式会社です。

今回も
シリーズ
「衛生設備の基礎知識」
を訪問していただき、ありがとうございます。

また、初めて訪問して頂けました貴殿、本当にありがとうございます。ぜひ、これからもよろしくお願い申し上げます。

今回は、設備の故障と耐用寿命についてお話しさせていただきます。

どのような設備機器でも、
調査 →
研究 →
設計 →
製造 →
設置 →
運転 →
保全 →
廃棄

という経過でその一生涯を終えます。

そして、設置してから廃棄するまでの期間に必ずと言っていいほど故障します。

故障とは
JIS規格で定められている、JIS Z 8115(ディぺンダビリティ:信頼性)によれば、
「ある品目が予め規定されている限界内で性能を発揮できないこと。あるいは要求された機能を遂行する機能単位の能力がなくなること」
です。

故障が発生した場合は、故障した部品または損傷を受けた部分を交換、または一連の処理を行うという作業、いわゆる修理を施すことによって、機能が正常に回復します。

また、一口に故障と言っても色々とありますが、統計上から
1. 初期故障
2. 偶発故障
3. 摩耗故障

の3つに分けられます。

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1. 初期故障
使用開始後の比較的早い時期に設計や製造の欠点、使用環境との不適合・不適切な使い方などにより生じる故障を言います。

そして、アイテムを運用する初期において、故障率が急激に減少し、アイテムの一団の故障率が低下すると予測できるまでの期間を
初期故障期間
と言います。

例えば、法定耐用年数が15年の設備機器では一般に1〜2年間です。この期間を働年期とも言われます。

2. 偶発故障
機械設備が初期故障期間を過ぎ、摩耗故障期間に至る以前の段階で、摩耗や設計不良、または異常な応力に起因するとは考えられず、その発生が予測できない故障を言います。

偶発故障は確率上または統計上においてのみ予測できます。

そして、偶発故障が起こる初期故障期間と摩耗故障期間の中間部分を
偶発故障期間
と言います。

平均しますとこの期間に、
静止機器では1回、可動機器では2回、偶発故障を起こし、部品交換(修理)を要するとされています。

また、偶発故障期間は10〜11年となっています。この期間を俗に青壮年期とも言われます。

3. 摩耗故障
偶発故障期間を過ぎて、機器が疲労・摩耗・老化現象などの劣化によって、時間とともに故障率が大きくなる故障を言います。

この期間を
摩耗故障期間
と言い、老年期と俗称されます。

そして、
摩耗故障期間に入って1〜2年目、つまり、
・初期故障期間1〜2年
・偶発故障期間10〜11年
・摩耗故障期間1〜2年
の、合計15年間が

法定耐用年数、いわゆる
耐用寿命
とされています。

設備機器の一生涯は人間の一生とどこか似ていますね。

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