設備配管の正しい機能とは、常に適切な水質を維持し、必要な水圧と必要な温度の状態を保ちながら求められる水量を供給することです。
このため、ビル施設の上水配管系では、腐食せず錆が発生しない材質の水道用硬質塩化ビニル管や水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管などが使用されます。
また、管継手類はこれに対応した水道用硬質塩化ビニル管継手や、水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管継手によって構成されて赤水防止がなされています。
しかし、改修工事をしままの、使用年数が長いビルでは、水道用亜鉛メッキ鋼管で配管系が構成されています。これでは、防錆のための亜鉛メッキが施されていても、4〜5年以上経過すると鋼管の腐食が発生してしまいます。錆こぶによる流量の減少や水質劣化、赤水発生などを起こり、上水配管としての機能を阻害します。
鉄と水が接触することにより発生する腐食を湿食と言いますが、亜鉛メッキ鋼管の湿食は避けてとおることはできません。
特に錆こぶが生じやすいのは管継手とのねじ込み接続部です。管内腐食が軽度で、給水栓からの赤水も軽度または中度の場合は応急的措置として防錆剤の使用による赤水対策を実施する必要があります。
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